こんにちは、笹木です。
今回は、絵を使って記憶力を上げる方法について。
絵が上手い人は記憶力がいいっということを聞いたことがある人もいるかもしれない。
そもそも絵で記憶力が上がるの?て思う人もいるかもしれないけど、
ある研究あらは絵を使う方法で記憶力が2倍に上がることがわかっています。しかも、絵が下手でもOK。
今回は、試験などでもすぐに実践できる、絵で記憶力を2倍に上げる方法を解説していきます。
絵で記憶力が2倍に上がる!
記憶するというのは、記憶する対象をすぐにイメージできるほど、覚えやすくなります。
例えば、子供のときに英単語を覚えたときを思い出してもらうと、「リンゴ」とか「犬」などイメージしやすい単語は、すんなり覚えるのにそんなに苦労しなかったはず。でも、高校や大学になると、日本では馴染みのない単語だったりビジネス用語なんかはイメージしにくいので覚えるのにも難易度が上がっていきます。
そこで、じゃあイメージしやすくするために絵にしてみればいいんじゃない?ということを調べたのが2014年のカナダのウォータールー大学の研究。
この研究では、被験者の方に単語のリストを渡して、それを覚えてもらう実験を行ったんです。
そして、記憶してもらうときに、
・「絵にして記憶する」
・「文字に書き起こして記憶する」
のどちらかの方法で覚えてもらったんです。
1つの単語を覚える時間は40秒。
そして、時間をおいてから参加者がどれだけ単語を覚えられたのかを調べたところ、絵にかいて覚えた単語の方が断然、記憶に残っていたという結果に。絵にかいて覚えた場合は、文字で覚えた単語より2倍も多く記憶できていてその差は歴然。
「覚えにくいものは書いて覚えろ」なんていう人もいるけど、文字で覚えるくらいなら絵にして覚えた方が効率が上がるよ、というわけですな。
絵が上手じゃなくても記憶力アップ
「効果があるのって絵が上手い人だけじゃないの?」と思う人もいるかもしれない。
でも、絵が下手くそな人も安心してください。この実験の結果としては、絵が上手い下手に関係なく、記憶力がアップしています。
中には小学生男子の落書きみたいなものもあったりしたそうですが、絵にしたときは記憶力が上がっていたそう。
なぜ、絵にすることで記憶力が上がるのか?というと、絵にかくことで、その単語が表す立体的なイメージや語感、手触りや匂い、絵にかくという動作など、思い出すトリガーとなるものが増えるからです。
だから、絵が下手くそだとしても、書くことによって記憶するための情報が増え、結果として記憶力が上がっているわけです。
絵にできないものだって記憶力アップ
絵にすると記憶力が上がるし、絵が上手じゃなくてもいい、というのはわかった。でも、覚えたいものを絵にできない場合はどうすんだ?って問題。
そりゃあ、リンゴとかペンとかそんな簡単な名詞だけ覚えられても…って感じですよね。記憶したいものが名詞とは限らないし、もっと意味が難しい言葉や現象の名前かもしれない。
ただ、そういう場合でも大丈夫。
この実験で扱われた単語はそういうシンプルな単語だけでなく、「アイソトープ(同位体)」なんかの複雑な単語も記憶するリストにあったんだけど、被験者が単語の意味を理解している場合であれば、図を使ったり、言葉を囲んでみたりイメージを絵にすることで、記憶力が上がったことがわかったんです。
抽象的な単語でそのものを絵に表せないような場合も、文字だけに頼らずに図を使いさせすれば同じように記憶力は上がりるってことですね。
この辺の図式化して覚えるという方法は、歴史や文章の暗記でも紹介したテクニックに通じるところがあります。
とにかく、なんか覚えにくいなーとなったら、上手じゃなくても絵にしてみるっていう癖をつけるとよいですね。
絵で記憶力の精度を高めるには
絵にすれば記憶力を高める助けになる。
とはいっても、やっぱりより鮮明なイメージを絵にかき起こせたほうが記憶にも残りやすい。
絵は上手いことに越したことはないわけです。
こう言うと、絵が得意じゃない人は不利なイメージですが、ちょっと意外なことに絵は訓練で上達することも科学的に明らかにされています。
そんなわけで、記憶力を上げるために効果のある絵のトレーニングというものをちょっと紹介。
手元を見ないで模写
絵の練習といえば、模写ですが絵が上手じゃない人にまずやってみてほしいのが、「手元をみないで模写をする」とう練習です。
絵を上手に描けない人に多いのが、目で見ている視覚的な情報を、手の動きに連携できないということ。
模写の対象となる絵や、スケッチしたい対象から目を離さずに手を動かして描く。この練習をすることで、実際の視覚的な情報を正確に手の動き(線の長さ、角度)で再現できるようになるというわけです。
少しやってみるだけでもだいぶ変わると言われている練習法なので是非試してみて下さい。
絵が上手い人はイメージの記憶力が高い
そして絵が上手じゃない人が苦手とするもう一つの特徴が、「頭の中のイメージを記憶して絵に再現できない」というもの。
絵を描くプロセスというのは
①頭の中で視覚的にイメージする
②イメージを記憶する
③記憶したイメージを絵で再現する
という流れになっています。
つまり、絵が上手い人は頭の中でイメージを保持する記憶力が高いんです。
そういう意味では絵が上手になれば記憶力は高まるというのも頷けます。
そして、このイメージの記憶力を高める方法が、「対象物(絵)を隠して描いてみる」という方法です。
これ、具体的にはどういう手順かというと、
①これから描く見本となる絵を1分ほど凝視して記憶する。
②1分くらい経ったら、見本となる絵を隠して、見ていた絵をかいてみる。
今まで見ていた絵を見ずに、頭の中で記憶した絵をかいてみるってわけです。
急に絵を再現するのが難しいと感じるなら、最初は1分経過したら目をつぶって頭の中でイメージしてみてください。結構地道な訓練だけど、続けていると、上達が実感できます。
逆に簡単にかけるようならもう少し難しい絵にしてみたり、実際に存在するものをスケッチしてみるという感じで難易度を上げてみて下さい。絵をかくのに抵抗がなければ、記憶力にも良い練習にもなるのでおすすめです。
まとめ
今回は絵で記憶力を高める方法を紹介しましたが、まとめると
・何かを覚えるときには絵にしてみると記憶力アップ
・たとえ絵が上手じゃなくても、記憶力は上がる
・絵が上手い人もはイメージを記憶する力が高い
・絵のスキルは訓練であがる!その方法は、
①手元を見ないで模写
②イメージを記憶してから、何も見ずに絵を描く
言ってしまえば、ただ絵に描いて覚えるだけで記憶力が上がるという超シンプルな方法なので実践しやすいんじゃないかと思います。
絵で記憶力を上げるという方法はシンプルですが、より色々な分野で応用し、大量に暗記したいなら記憶術を実践するのが一番手っ取り早いです。記憶術を始めたきっかけなどは下のおすすめ記事に書いているのでよかったら読んでみて下さい。
また、最後に紹介した絵のスキルを上げる練習も、記憶力だけじゃなく純粋に絵が上手くなりたい人にも効果的な方法なので興味があれば参考にしてみてください。
ではまた!
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