書評 『1440分の使い方』はかなり実用的な時間術の良書だった

こんにちは、笹木です。

先日、学生時代からお世話になっている先輩から勧められた本
「1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣」を読みました。


1440分の使い方 成功者たちの時間管理15の秘訣 (フェニックスシリーズ) [ ケビン・クルーズ ]

結論からいうと、かなり良い本でした。

時間管理に関する本ってたくさんありますけど、
これは今まで読んだ時間管理の本の中で一番良かったです!

内容も濃く、たくさんの方法や考え方が詰まっています。

内容を実践してみてからしばらくたったので、
僕が実際に使ってみて、すぐにでも使いやすい、役立った方法を紹介します。

著者、内容

著者であるケビン・クルーズは、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー作家で、
数百万ドル規模の会社の創業者。

この方自身が成功者なんですが、本人独自の時間術というわけではなく、
名だたる起業家や億万長者、オリンピックメダリストなどへの取材、
研究結果を踏まえて、その秘訣、実践方法が詰まった貴重な、濃い内容となっています。

 

最初の1章だけでも読む価値あり!

というのも、この章で、いかに自分が、時間の重要性を
「わかった気になっているだけか」を気づかせてくれるからです。

まず、タイトルの「1440」という数字。

これは1日の24時間を分に換算した、
「1日=1440分」という意味です。
一日はたった1440分。そう言われるととても短く感じます。

時間の重要性というのは、誰もがわかっているはずです。

ですが、それを本当に実行に移してるのか?
と著者は問います。

考えてみてほしい。 自分がどれだけお金に気を配っていることか。
お金を稼ぐためにせっせと働き、銀行口座のお金の流れをチェックし、(中略)
財布を外に置き っ放しにすること など 絶対にない。(中略)
それなのに、私たちは概して、時間には無頓着である。
時間は一番の貴重品だというのに、日常的に他人に盗まれるがままになっている。

確かにそうだよなーとハッとさせられました。
時間は誰だってあった方がいいに決まっているし、みんなわかっている。

僕も、「時間が大事?そんなこと百も承知だよ」と思ってました。
そのためにやることを書き出してたし、
それをこなすために、疲れながら頑張ってるよ、と。

でも、本当にその重要性を意識して行動できていなかったんです。

目先の誘惑に負けて、ついSNSをしたり、ゴロゴロしたりして、
1分、5分、10分と失うことだってよくあります。

その時間は2度と取り戻せない、お金より重要なものなのに。

「1分あれば、何ができますか?」

この問いが本の中にもでてくるのですが、
この「1分単位」で考えるってとても大事だと思っています。

僕の場合、1分あれば、
本を1ページ読む、メールの返信1通、スクワット10回、
のどれかをすると決めています。

ちなみに、この「1分間あったらすること」は、
ハードルを小さくすることが大切です。

例え疲れていても、本1ページだったら!と行動しやすくなりますし、
実際1ページ読んだら2ページ3ページと読めるものです。

こうするようにしてから、一日にできることがかなり増えました。

ぼーっとテレビを眺めていたり、ネットサーフィンをしていたら、
貴重な1440分がみるみる失われます。

常に時間は逃げていくし、失った時間は取り戻せない。
この考えを持てるだけで、この本を買う価値があります。

「To Doリスト」は作らない!!

これはこの本の一番の売りだと思うし、本当に使える方法です。

僕も以前は、「To Doリスト(やることリスト)」なるものを作っていました。

やることを書き出して、順番をつけてこなしていく。
これ、「仕事してる感」はでるんですよね。

でも、これが時間短縮につながっているかというと、ほとんど貢献していない。
結局急ぎの要件ばかりを優先して、いくらやっても終わらないんです。

そもそも、トップの起業家がリストを見ながら、
「これが終わったから、次はこれ。」とかやってたらかなり滑稽な絵面ですよね…

著者のケビン・クールズは、
「To Doリストは消えることのないウィッシュリスト」と言っていましたが、
この部分を読んで、
まさにTo Doリストを一言で表している!と思いました。

「やるべきこと」「やったほうがいいこと」はたくさんあります。

例えば、
語学の勉強だってした方がいいし、後輩の相談にも乗ってあげたい。
ジョギングもしたいし、けど本も読んだ方がいいよな。
掃除もしないと。

という感じでやったほうがいいことは無数にでてきます。

でもそれらを全部To Doリストに入れていたら、終わりません。

僕も、気づいたら一日が過ぎてしまったということが以前はよくあり、

「あー何やってたんだろ。今日もほとんどできなかった。
やるべきことはこんなに残っているのに。本当にダメだな、自分って。」

と自己嫌悪に陥ってました。

こうなるのは当然で、「やったほうがいいこと」なんていくらでもあります。

大切なのはすべきことを書き出して優先順位をつけるのではなく、
締め切りをつくることです。

そこで、この本で紹介されているのが、ToDoリストをやめて、
「スケジュールにタスクを組み込む」
という方法です。

僕もこれを実践しているのですが、効果覿面でした。
自分にとって本当に大事なことを、予めスケジュールに予定として入れておく。

これだけで、嘘のようにスピードが上がります。

締め切りってすごいもので、
あるかないかで、めちゃくちゃスピードが変わります。

僕は学生のとき、
レポート課題の提出期限が明日だということに期限の前日に気づく、
ということが何度もありました。

しかしそいういときに限って
いつも、ものすごいスピードで仕上げることができていたんですよね。

こういう経験がある人って意外と多いと思いますが、
これは紛れもなく締め切りがあったからで、
締め切りが無期限だったら永遠に進まなかったでしょう。

この「スケジュールに組み込む」を実践する前までは、
「この文章はこれでいいいんだろうか」
「この資料はここがイマイチだな。」

などと無駄に質だけを追い求めてしまい、
終わらないまま、時間ばかり過ぎていました。

しかし、スケジュールに時間単位、分単位で
タスクを組み込むようにしてからは、

完成度だけを追い求めてタスクが終わらない!
ということもなくなりました。

この方法、とてもいいのですが意識しなければいけないことがあります。

それは、余程のことがない限り、たてた予定に従うこと。

「あらかじめ予定に組み込んだものは、
病院の予約だと思って、安易に変更しない」ことが
大事だと著者は言っています。

ちょっとした頼まれごとを、予定に重ねてガンガン引き受けていたら
この方法の意味がなくなります。

初めにスケジュールの中に何もしない空き時間をつくっておき、
頼まれた要件はなるべく空き時間で対応する。

簡単につくった予定を変更しないことが、
この方法で効果をだすポイントです。

「一度しか触らない」ルール

これも、とても実践的な方法です。

著者によれば、
成功している人は何に対しても、その場ですぐに対処するそうで、
これが「一度しか触らないルール」です。

例えば、メールを開いたら、
・捨てる
・ 返信する
・ 転送する(人に頼む) 

のどれかをその場でやる。

処理に5分以上かかるメールは、スケジュールに組み込む。
これだけです。

要は、「すぐ片付くことは絶対その場でやれ!」
ってことですね。

メールって通知が来るたびに、開いて、
「あ、後で返信しなきゃ。」
と、思いつつ次のメールを読む。

こうして前のメールが処理しないまま埋もれていくってことが頻繁にありました。

しかし、「一度しか触らない」を意識して、
5分以内に終わるものはその場でやる!と決めてからは、

後で小さなタスクがいくつも残ってしまう、なんてことはなくなりました。
これもシンプルでかなりオススメの方法です。

まとめ

今回紹介した以外にも、
効率的に集中する方法や、頼まれごとの断り方など
時間管理に関する実践的なテクニックや考え方が網羅されています。

億万長者や起業家、オリンピック選手など200人以上もの成功者を
徹底的にリサーチしているため、説得力があるし、
内容が濃いのに、とても読みやすい!

時間管理術を知りたい!と思っている人はこれ1冊あればOKだと思います。

僕の場合、以前は仕事に追われる毎日で、自分の時間など皆無だったのですが、
記憶術を身につけたことで、仕事のスピードはかなり上がり、
時間を格段に増やすことができました。

正直、時間を手っ取り早く増やすには、記憶術はうってつけの方法です。

とは言っても、空いた時間以上にやりたいこともたくさん増えたので、
より効率的に時間を管理したい、
という自分に、この本はとても役立ちました。

この本のよいところは、
すぐにでもできる、シンプルな方法ばかりという点です。

どんな優れた時間術でも、続かなかったり、マスターできなかったら
何の意味もありません。

これ使えそうだな!と思える方法がいくつもあると思うので、
実践してみて、自分の限られた時間を有効に使ってほしいなと思います!

 

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