こんにちは、笹木です。
今回は、司法書士の仕事の実態や年収について。
司法書士って名前はメジャーだけど、どんな仕事かってのは知らない人も多いマイナーな仕事。
ぶっちゃけ、司法書士の仕事と聞いて、面白そうって感じる人より、つまらないんじゃない?と思う人の方が多いと思います。
司法書士の合格率は3~4%で、まあ難しい試験なわけですが、合格したその先にある仕事がつまらない、年収が低いとなったら、悲しいですよね。
今回は、そんな司法書士の仕事や年収にまつわるマイナスな噂の実態と、司法書士という仕事の向き不向き、取得後に絶対後悔しないための作戦まで徹底解説していきます!
目次
司法書士の年収は難易度の割に低い?
司法書士という仕事の年収。
日本司法書士会連合会が発表する司法書士の年収の分布を見ると、200万円から500万円あたりが一番多いです。
これをどう思うかは人それぞれですが、僕は、試験の難しさやネームバリューからすると、もっと高いイメージでした。
実際の司法書士の平均年収はこれより少し高めですが、あくまで平均。一握りの年収の高い司法書士が数字を引き上げているだけです。
では、なぜ同じ司法書士の仕事なのに年収に差があるのか?
そもそも、司法書士の仕事の仕方には、2つのタイプがあり、、
- サラリーマンのように事務所に勤務する司法書士
- 独立開業する司法書士
の2種類があります。
年収の差には、この2タイプの存在が大きく関係しているといっても過言ではないです。
というのも、勤務司法書士の年収は、一般企業のサラリーマンとほとんど変わらないか低いこともあります。
一方で、開業司法書士の年収は、高い人は2000万円に達するほど。もちろん幅はありますが、開業司法書士の方が大きく稼げる可能性が高いわけですね。
勤務司法書士の年収が思ったよりも低く、開業司法書士にならないと大きく稼げないならば、難関試験に見合わない年収だと感じる人もいるかもしれません。
司法書士の仕事で年収を上げるための王道法
年収アップのために、独立開業して開業司法書士となる!というのも一つの作戦。
そもそも、司法書士の資格の魅力としては、独立開業でき、雇われずに高収入が得られる、というのが大きなメリットだと思います。
最初は、勤務司法書士であったとしても、いざとなれば一人で生きていける、という安心感がありますよね。
ただそうはいっても、開業司法書士は人によっては簡単ではないこともあります。当たり前だけど、「開業さえすれば楽して高収入」というわけではないんですよね。
第一に、開業の初期費用がまあまあかかるってこと。
まず、開業するには事務所を構え、備品を購入しなくちゃいけない。また、司法書士会への登録費用や毎月の会費も払わなければならないんです。
開業にかかる費用は50~150万円といわれています。まあ、開業医とかと比べると全然安いので、高くないともいえるのですが、初期費用がかかるってことは抑えておきましょう。
第二に、仕事を勝ち取ることのハードル。
開業したとしても、それだけで仕事がホイホイ勝手に来るわけではないんです。仕事をもらうために営業的な能力も必要になります。
ここが、一番人を選ぶポイントなのではないかと思います。
自分で交渉して、仕事の量のコントロールもできて、稼ぎやすい。向いている人にとっては良い環境ですが、好きでない人にとっては苦行です。
本当は司法書士になってコツコツと作業を進めて、なるべく無駄にコミュニケーションをとらないで仕事を進めていく、ということを描いていた人にとっては、ストレスに感じるかもしれません。
こういった営業活動は、いってしまえば司法書士としての能力とは関係がないです。
これが司法書士という仕事のメリットになるかデメリットになるかは、本当に人それぞれだと思います。
たとえ、司法書士そのものの仕事をつまらないと感じる人でも、経営的なことにチャレンジしたい人とっては年収に上限もなく、魅力的な選択だと思います。
また、独立開業をする人はもちろん、勤務司法書士であっても、年収を上げたいと思うなら、行政書士とのダブルライセンス取得もおすすめです。
司法書士の方が試験は難しいですが、行政書士の資格がなければできない仕事があるのも事実。両方の資格を持っている方が、仕事の幅も広がり、仕事をとりやすくなるし、貴重な人材となって年収を上げられる大きな武器になります。
ダブルライセンスのメリットや勉強法については別の記事で詳しく紹介していますが、効率よく勉強を進める方法としては、記憶術を使うのがおすすめです。僕は、記憶術を利用して勉強時間を大幅に削減することができました(実際に使っていたこちらの記憶術です)。
司法書士の仕事はつまらない、大変と言われる理由
司法書士の代表的な仕事といえば登記申請をすること。
だけど独立開業した場合、司法書士になれば何もしなくても登記ができる、というものでもないです。
これも前の話と続くのですが、いくら高度な登記のスキルを持っていたとしても依頼が来なければ登記はできないですよね。
登記の仕事の依頼が来るかどうかは、銀行や不動産会社といかに良い関係がつくれるかってことも大切になってきます。
個人の依頼で代表的なのは相続登記ですね。ただ、個人の依頼はそれほど期待できないんです。
それもそのはずで、自分の生活の中で、個人的に登記を依頼する必要がでてくることって人生でそう何度もないですよね?
いずれにしろ、司法書士で独立開業する場合の仕事は、営業的な能力は重要になってきます。銀行や不動産会社から、うまく仕事をとれる司法書士が登記の仕事をできます。
司法書士にとって辛いのは、依頼する側には司法書士が登記のプロであるという意識がない人も多いこと。単なる手続き人としか見ずに、失礼な態度を取る人もいます。
だけど、司法書士だって仕事をとるために文句を言える立場でもない。言われるままに淡々と登記をこなせるってスキルが大事であることも事実なんです。
正直、登記の仕事は、司法書士試験に合格しなくても慣れれば誰でもできる仕事だと思います。
登記業務は決して華々しいものではない。それ故司法書士の仕事はつまらないと言われやすい理由なのかなと思ったりもするんですよね。
司法書士の仕事がつまらないのは誤解?知られていない業務とは
司法書士の仕事は登記ばっかでつまらない。独立しなければ年収も低い、というイメージができてしまってる人もいるかもしれないけど、単純作業ばかりだけではないし、やりがいのある仕事です。
司法書士の意外な仕事:訴訟代理権
たとえば、2003年に司法書士に簡易裁判所での訴訟代理権が与えられました。
司法書士試験に合格後、研修を受け、試験に合格した司法書士は簡易裁判所において弁護士と同様に裁判を行うことができるんですよね。
これは当時は画期的な出来事として扱われ、登記と並ぶ司法書士の大きな権限になっています。
簡易裁判所の扱う訴額の上限は140万円で、司法書士は。簡易裁判所でしか裁判業務の仕事ができない、という制限はありますが、こういう仕事もあるということは、資格取得前に知っておくとイメージも変わるんじゃないかと思います。
司法書士の意外な仕事:コンサルや成年後見業務
司法書士のその他の仕事として、判断能力が不十分になった人の財産管理などを行う成年後見業務や相続、企業法務に対して法的アドバイスを行う仕事もあります。
こういった仕事は非常に社会的に重要な仕事もあるし、コンサル的な仕事に関しては大きく稼いで年収アップを目指すこともできます。つまらない仕事と一括りにするのはあまりにも乱暴かな、と思います。
もちろん、こうした業務は司法書士だけができるという性質のものではないので、司法書士の資格にプラスして、自分のスキルを磨いていくことが大切になってきます。結局、楽して稼ぐということを期待しちゃいけないんですね。
司法書士の仕事がつまらない人は?向き不向き
司法書士の仕事の現実は楽して稼げるというものではないけれど、決してつまらない仕事というわけではないです。自分のスキル次第で面白くすることもできるし、年収も上げていくことが可能です。
自分自身、司法書士の資格を取得しようと思ったのは、法律にも興味があったので、合格すれば法律を駆使して、登記をはじめとしたいろんな専門的な仕事ができると考えたからでした。
ただ、言ってしまえば、一番法的スキルが求められるのは試験の時かなあとも思います。
合格後にガンガン稼いでいきたい、となるとやはり対人能力というのが何より重要だと思います。もちろん、地味な仕事を丁寧に確実にやることもとても大事。
なので、「司法書士になったからには、大きく稼ぎたい!」という人の場合、やはり独立開業して自分で主体的に進めていきたい人、対人交渉や営業的な業務、経営にもチャレンジできる人は向いています。
事務所内のデスクワークだけの作業は嫌だ、なるべく色んな人と関わりたいという人にとって、独立開業司法書士は向いている仕事だともいえます。
逆に、「人となるべく関わらずに、決められたことだけをコツコツやっていきたい!」という人は独立開業司法書士というのは辛いところがでてくると思います。年収などにそこまでこだわりがない、という人は無理に勤務司法書士にならずに、勤務司法書士として働くというのも良いと思います。
独立するというのは、背負うリスクも大きくなりますからね。
そして独立・勤務問わず、今後司法書士となるなら、行政書士とのダブルライセンスも必要になってくると思います。資格取得者は毎年増えていきますし、他との差別化をはかるには、ダブルライセンス取得はかなり強みになります。
また、司法書士だけの資格だと、どうしても仕事の幅は限定され、つまらないと感じることもあるかもしれない。仕事の種類、チャンスややりがいを見つける意味でもおすすめの戦略です。
司法書士の仕事はつまらない?年収も低い?まとめと対策
ここまで述べてきたように司法書士の仕事がつまらないと言われるイメージと実体をかいてきましたが、まとめると、
・事務所に勤務する司法書士か、独立開業する司法書士かで年収は結構変わる
・独立開業で年収アップを狙うなら、法律的な能力以上に経営、営業的な能力も必要
・司法書士の仕事は登記だけのイメージでつまらないと言われがち。実は裁判業務やコンサル、成年後見業務もあり幅は広く、やりがいを感じられる仕事も多い
・独立開業を目指すかどうかに関わらず、他の司法書士との差別化・仕事の幅を広げるためにもダブルライセンス取得はおすすめ
また、これから資格取得を目指すなら、記憶術を習得しているとかなり勉強を楽に進められます。僕自身、記憶術を活用できたのが、資格取得をするうえで大きなアドバンテージになりました。
今回の記事で、司法書士の仕事の誤解やイメージが変わっていたら嬉しいです。
では!
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