司法書士を独学で合格する勉強法!予備校に通わず一発合格する戦略とは?

司法書士試験の独学勉強法

こんにちは、笹木です。

今回は、初心者が司法書士試験を独学で一発合格するための勉強法について。

司法書士試験って、難しい試験というイメージがあるかと思います。

実際、司法試験の難易度は一般的に難しいといえるレベルで、その合格率はだいたい、合格率は3~4%。100人受けて3~4人しか合格しないんだから、初心者が独学で突破するなんて…と思う人もいるかも。

ただ、自分の経験からいうと、予備校で高い授業料を払わずにも気持ちさえ折れなければ全然合格できます。

今回は、できるだけお金や時間をかけずに独学で合格するための勉強方法を解説していきます。

司法書士は独学勉強では一発合格できない?

司法書士なんて、予備校に通って勉強するもの。
独学で勉強なんて無理だ、という人が多数かもしれないです。

だけど、「司法書士は予備校」と思い込んでしまうのは危険。

受講すればそれだけで合格しやすくなる、というそんなものすごい力を予備校に期待しない方がいいです。

予備校ではお金がかかるのはもちろんですが、高いお金を払って失敗するというリスクだってありまです。

司法書士の予備校には、生徒も多くいるし、色んなプログラムがあって安心感があります。

でも、一番ネックとなるのはその授業料の高さとペースについていけるかという不安なかったときのリスク。

予備校で本格的に勉強するとなると、30万円以上は必要だし、
授業のペースについていけず、結局お金を無駄にする可能性だって十分にあります。

そんな不安がある人、金銭的にリスクを抑えたい人は独学で一発合格を狙うのがおすすめです。

市販の参考書を利用するので、費用をかなり抑えられるし、まわりを気にせず、確実に理解したうえで勉強を進めていけます。

そうはいっても、

「独学で勉強して難しい司法書士に合格できるのか?」

というのが問題。

だけど、正しい勉強法をとり、それを徹底すれば絶対大丈夫です。合格して一番思ったのは、独学するにせよ、予備校を受講するにせよ一番大事なのは、自分の勉強に対する気持ちをコントロールする力。

できるなら独学で勉強して一発合格たい、という気持ちがあるなら強気でチャレンジしていいと思います。

もし、「自分は独学が向いてないんじゃないか」と不安に感じていたとしても、まず独学で勉強を進めてみて、どうしても予備校がいいと思ってから判断しても遅くないし、何のリスクもないです。

むしろ、「自分はどこでつまづきやすいか」を把握できるので予備校選びにも活かせます。

司法書士の独学勉強で最初にやるべき科目とは?

独学で合格を目指すことの大きな強みは、自分に合ったカリキュラムを作れること。

これを十分に活かして、合格への戦略をしっかり練りましょう。

まず最初にしなければならないことは、勉強する法律の順番を決めることです。

司法書士試験の勉強に必要な法律はなんと11個。

この中には民事執行法・民事保全法・司法書士法など1問しか出ない法律もあって、「こんなの捨ててもいいんじゃない?」と、考えたたこともありました。

でも厳しい合格率を考えると、1問というのはめちゃくちゃでかい。1問だからこそ確実に取るべきなんです。

まず、11科目に捨て科目を作ることはできないということを念頭に置きましょう。

 

じゃあ、11科目のどこから手をつけていいんだよ?って問題。

初めて法律を勉強する人にとっては、特にわからないと思います。でも、どんな順番で勉強するかというのは初心者の人にとっては意外と重要。

まずやるべきは、民法です。

午前の択一式の試験で35問中20問出題されるという超重大科目。しかも民法は、その他の法律を勉強する上での考え方、応用力も養ってくれます。

民法の勉強を進めることで、「自分が法律に対してポジティブな気持ちで勉強できるか?」ということを判断をできます。

万が一ここで独学の勉強でに挫折したしても、最初なので取り返せます。

民法を終えた後は、ある程度自由に選んでOKだけど、順番を決めるときに次の注意点は意識しておくとよいと思います。

民法・不動産登記法・商法・商業登記法は多く出題されるので、ここから勉強した方が精神的に楽

不動産登記法と商業登記法は記述式があるので、なるべく早めに!

商法の知識がないと、商業登記法はできない!

以上の点を踏まえた上で、自分独自のカリキュラムを作ってみましょう。

好きなものから勉強できるのが、独学の醍醐味です。

司法書士独学合格に必要な参考書の選び方

独学で司法書士に合格するためには当然、参考書も自分で選ばなくてはいけないですよね。

個人的には、ここで精神的なハードルが左右されると思っています。勉強する本によって、法律の独学が面白くなるか、つまらないものになるかが決まるのです。

とはいえ、法律の本といってもたくさんあります。

どれが良いのか、まあ迷う。意外と難しいんですよね。

ここで思い出してほしいのは、目的は、司法書士試験に合格するための効率的な本を手に入れるってこと。

法律を独学で勉強するというと、難しい学術書を読むことをイメージしてビビる人も多いかもしれないですが、そういった小難しい本は独学合格という目的には不要。

結論を言ってしまうと、司法書士試験に向けて予備校の人気講師が書いた本こそ、独学合格への最強の本です。

そりゃあそうだろ、と思われるかもしれないけど、こういった類の本もわんさか売られているので絞るのは大変。そこでおおすすめなのが、

ネットである程度調べておいて、本屋に行って自分で確かめてみる、という方法。

いくらネットで評判が良くても自分には合わないということは、法律の参考書ではよくあるし、マイナーだけど自分にはすごく相性がいい、ということだってあります。

個人的には、本の合う合わないといのは独学のモチベーションを左右する重要な問題だと思っているので、一度は内容を確認したうえで購入するのがベスト。

とはいっても、これじゃあ何の参考にもならないと思うのでオススメを紹介しておくと、

早稲田経営出版『司法書士 山本浩司のautoma system』シリーズ。このシリーズは初学者にもわかりやすい書き方で法律を解説していて、ところどころに過去問も織り交ぜてあります。

自分に合う本を見つけていざ買おう、となったら注意してほしいのは、

まずは1冊だけ買うこと!

司法書士試験対策用の本は法律の数が多いので、1冊で全部完結することはなく、ほとんど何冊ものシリーズになってます。

ここで最初に全部買ってしまうと、その本が合わなかった時、かなりの無駄な出費になります。

しかも、法律はよく改正されるので、こうした対策本もよく改訂され、新しい版が出ます。1つの法律の学習が終わったら、次の分野を買い足すというのが、リスクを最小限にする方法です。

独学ではNGな勉強法とは? 司法書士のバイブルは危険

次に、逆に独学の勉強で買うべきでないものについて。

それは、六法。
法律といえば六法!というイメージがある人もいるかもしれないですが、実は独学にとっては相性が悪く、最初から六法は買わないほうがいいです。

司法書士試験で、大切なのは条文の解釈。で、それは参考書に試験に必要な分だけ書いてあります。また、本当に大切な条文は掲載されています。

知識を吸収する段階では、条文が出てくるごとに、六法を引いていたのではすごく時間がかかります。六法をひく勉強法は独学にとって、非効率的なんです。

しかも、司法書士試験向けの六法は『登記六法』(出版社 きんざい)で6000円以上して、一般的な六法と比べると割高。(ちなみに有斐閣『ポケット六法』は2000円程度です)

こういった理由から六法を最初から買うというのはあまりおすすめしません。

そして、初めから意気込んで買わなくてよいモノのもう一つが、過去問題集です。

僕自身、いろんなテストで過去問をメインに進める勉強法というのはいろんな資格試験で効果的な方法だと実感しています。ただ、独学で最初から勉強を進めることを想定した場合、とにもかくにも知識が不足してる。

最初のうちから参考書の勉強にプラスして、過去問演習を考える人もいますが、知識が定着するまでは過去問演習は必要ありません。

法律学習初期、特に独学では過去問を解くよりもまず、知識を正確に覚えていく時間に回すべきです。

過去問を解くのは、少なくとも1つの法律の学習が完全に終わってからがいいです。

 

独学でも挫折しない!難解な司法書士参考書の勉強法

参考書の勉強

独学では、難しい司法書士の参考書の知識を、いかに自分のものとしていくかが一発合格へのカギです。

そのためにまずやるべきことは、本文をしっかり読み込むことでも、演習問題を見ることでもなく、目次をみること。

目次にはその本で書いてあることのエッセンスが凝縮されています。

これからどのような項目をどのような順番で勉強していくのか、ということがわかる地図になっています。目次を見て、どんな内容かをまず予想する。このへんは自分の持ってる知識とつなかりそうだなとかを考えるんです。

それだけ?と思うかもしれないですが、この目次が頭に入っているだけで、全体像をつかめるので、ぐっと理解しやすくなります。

目次をしっかり読み込んで、いよいよ本文。初めてだととても難しく感じてしまう人もいると思います。ここで一番注意すべきなのは、1回で理解しようとはしないこと。

1回ですべて理解できて、その法律がスラスラになるということ人なんていないので、わからなくて全く問題ないんです。

何回も、何十回も根気よく読みなおすことによって、はじめて本の知識は自分のものとなります。分からなくても当然という姿勢が司法書士の独学では何より大切です!

最初は、暗記よりも流れをつかむことに重点を置きます。

分からない箇所があると、気持ち悪さが残るかもしれない。でも、少なくとも3周は立ち止まらず、最後まで読み通しましょう。目次の学習と同じく、法律の骨格が自然とわかってきます。

通し読みで法律の体系をつかめれば、あとは覚えるだけです。

覚えるときも、重要な項目から暗記していく意識を持つのがおすすめ。細かいところは後回しでOK。その変わり、テキストを何度もやる。

同じことを何度もやるのは苦痛に感じたり、新しいことをやりたくなるかもしれないです。でも、ここは我慢のフェーズ。何度も同じことをできるかどうかが、独学で司法書士を一発合格のカギだと思ってください。

コツコツ、繰り返す。

次に出てくることが何かまで思い出せるようになったら、その本は確実に習得できています。そのような状態になってきたら、次の法律へのステップを踏み出しましょう。

独学で一発合格するための過去問(択一式)の使い方

過去問

こんな独学型の勉強法で、参考書で1つの法律を習得したら次は、司法書士試験の、択一式の過去問です。

民法が終わったなら、民法の過去問を解くことも可能です。

ただ、理想としては、過去問題集を進めつつ、次の法律の参考書の勉強も並行して進めていきたいです。つまり、参考書の勉強時間にプラスして過去問演習の時間も作るということ。

人によっては、時間が取りづらい人もいると思います。そういう場合は、過去問演習は後回しにしてもかまいません。なるべく早く、11科目の知識を習得してしまうことは、とても重要。そういいうこともあり、まず先に、過去問の中でも記述式ではなく択一式の過去問を進めます。

独学一発合格するための過去問選び方

初めに、過去問題集の選び方。

過去問題集だいたい2つのタイプがあり、

  • 昭和の頃からのすべての過去問を網羅しているもの
  • 過去問を取捨選択して、ある程度似た問題は省略してあるもの

の2つに大別できます。

ではどちらを選べばよいのか?

これは独学の場合、全ての過去問を網羅しているものの方を強くおすすめしますす。

一見、同じような事柄を問うている問題を何回も解く、というのは時間のムダのように思えます。しかし重要事項だからこそ、何度も問われているのであって、今後も問われる可能性が高いんです。

どこが重要か認識でき、何度も演習できるという点で網羅型の過去問題集は優れています。

網羅型の参考書としては、

・東京リーガルマインド『合格ゾーン』

・早稲田経営出版『司法書士 パーフェクト過去問題集』

が、代表的。

参考書もそうですが、過去問題集も民法なら民法だけ、というふうに1冊ずつ買うようにすると自分との相性も確認できておすすめです。

まだ学習の終わっていない分まで全部をそろえるのは、費用の面でリスクです。

独学一発合格するための過去問進め方

そしてメインとなる司法書士過去問の進め方。

といってもシンプルで、独学の場合はとにかく最初から最後まで出てくる問題をすべて解くことを優先してください。

司法書士試験の問題なんて、最初から解けないで当たり前。解けないのは、知識がないのではなくて、問題形式に慣れていないからです。

1度とりあえず解いてみたら、また最初からできた問題も含めてすべて解きなおすことがポイント。こうすることで「わかったつもり」になっていた部分も本当の意味でわかってくるし、自分に知識がついて成長している感覚が実感できます。

これは難しい司法書士試験を独学でコツコツ進めていくうえでは意外と重要なモチベーションになるんです。

2回目は、できなかった問題の箇所がわかるように、本に印を入れるなどしていきます。そこまでやってから、次はチェックした問題だけを解きなおす。

こうしてできない問題だけにどんどんフォーカスしていきます。

司法書士試験の勉強は何回も繰り返すことで、出題方式にも慣れてきます。独学だからこそ、この方法で過去問演習を進めてください。

独学は特殊な勉強で攻略!司法書士試験の記述式

記述式問題の書類

次は、記述式試験の勉強法について。

いくら択一式試験で高得点を取っても、記述式試験で一定の点数を取らないと不合格。記述式は、法律に慣れていない人だと独特な問題です。

独学の記述式勉強法のカギはひな形習得

記述式には記述式に応じた勉強法が必要です。それはズバリ、ひな形を習得してしまうこと。

不動産登記法と商業登記法については、参考書で知識を吸収している時から、簡単なものについては書けるように雛形を習得する必要があります。

試験で出題されるものにはパターンがあるので、それをまんべんなく勉強できるテキストで進めます。

11科目すべての参考書での勉強が終わるまではとにかく地道に進めていくことが重要。

オススメなのは、

・『司法書士 山本浩司のautoma system 試験に出るひながた集 商業登記法』

・『司法書士 山本浩司のautoma system 試験に出るひながた集 不動産登記法』

もしくは、

・東京リーガルマインド『司法書士試験 雛形コレクション288 商業登記法』

・東京リーガルマインド『司法書士試験 雛形コレクション288 不動産登記法』

のいずれかの組み合わせです。

コツさえ抑えれば独学でも記述式も攻略可能

参考書の勉強11科目が終了し、基本的な雛形を習得したら、いよいよ実戦的な記述式問題の攻略。

ただ、これがなかなか難しく、センスだと思われがちなところなんだけど、解き方のコツを知ってるかどうか。しかもそれは、予備校講師の本を使えばお手軽にマスターできます。

特にオススメなのは、

山村 拓也著 編集 伊藤塾編集

『うかる! 司法書士 記述式 答案構成力 不動産登記 基礎トレーニング編』

『うかる!司法書士 記述式 答案構成力 商業登記 基礎トレーニング編』

『うかる! 司法書士 記述式 答案構成力 不動産登記 実戦力養成編』

『うかる! 司法書士 記述式 答案構成力 商業登記 実戦力養成編』

すごいわかりやすいし、これをやれば、本試験の解き方のコツは確実にマスターできます。

そして最後に、過去の本試験問題の演習。これをやることで、イヤでも本試験レベルの実力がつきます。

記述式の過去問題集としては、

・東京リーガルマインド『合格ゾーン』

・早稲田経営出版『司法書士 パーフェクト過去問題集』

がオススメ。だいたい10年分の演習ができるのでこれを繰り返す。

まとめると、

  1. 基本の雛形の習得
  2. 本試験問題の解き方のコツを習得
  3. 司法書士試験過去問演習で仕上げ

というステップになります。記述式試験は独特で、独学だと最初は戸惑うかもしれないけど、大事なのはスモールステップです。コツコツすすめていきましょう。

司法書士試験を独学で一発合格する方勉強法まとめ

独学で司法書士を合格する勉強法として書いてきましたが、ポイントとしては、

・学習する法律の順番を決める。民法から始めよ

・参考書は予備校講師の本を1冊ずつ!六法はNG

・参考書は目次を利用して勉強の効率アップ。1回目で理解できなくて当たり前。まずは大枠をつかんでから、暗記へ

・過去問は網羅型のものを選ぶ。2周目もすべての問題を解きなおす。

・記述式はひな形を抑え、演習で仕上げる!

という感じ。

「独学で司法書士試験の合格する」という目的にフォーカスした勉強法を書いてきましたが、人によっては「時間がかかりそう」「何度も繰り返すのはしんどそう」と感じた人もいるかもしれないです。

ただ、司法書士試験の場合かなり、「コツコツと繰り返す」という忍耐強さが求められるのも事実だし、暗記しなければいけないことも多くあります。そういう意味では、遠いようで近道な勉強の仕方です。

僕の場合は、記憶術を活用したことで覚える部分に関してはかなり楽に暗記できました。独学ではこういった記憶術を利用するのもおすすめです。

独学の良さは、自分で試験勉強に投資する費用を決めれること。逆に、地道な勉強のモチベーションを保ちづらいと感じる人は予備校の方が合っているという人もいると思います。

司法書士試験など、資格試験は合格しなければ意味がないです。独学でなくとも、自分に合った方法で司法書士試験の一発合格を是非勝ち取ってください!

 

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