こんにちは、笹木です。
今回は試験や勉強で重要となるリラックスと緊張との向き合い方について。
勉強しなきゃいけないときに一番ぶつかる壁って、「集中力が続かないこと」じゃないかと思うんです。
だって、自分が一番集中できている状態をずっと続けることができたら、それだけでずば抜けた存在になれます。
そもそも勉強ってリラックスと緊張どっちが大事なのか?と思う人もいるかと思います。
だって勉強中にリラックスしすぎていても何かダラダラして集中できないし、かといって焦って緊張した状態でも上手く頭に入ってこない。
実はこの問題の答えは科学的に明らかにされているんです。
結論からいうと、勉強ではこの緊張とリラックス両方が重要だということが脳科学的にもわかっています。そして、この2つの状態の活用法を知っていると、勉強の集中力、記憶力がめちゃくちゃ上がるんです。
僕自身、昔は本当に勉強で集中力がなくて、「こんなに集中できないのは何かの病気なんじゃないか」と真剣に悩んでたくらい。
それでも緊張とリラックスの脳科学的な関係を知ってからは、根性に頼らず昔の何倍も勉強に集中できるようになったし、知識の定着の仕方も格段に変わりました。それくらい、使える勉強法です。
単に集中力が上がるだけじゃなく、記憶にも残りやすくなる。
脳の「緊張」と「リラックス」状態を利用した超効率的勉強法について解説していきます。
勉強時間が長くても無意味?集中が続かない原因
昔ながらの一般的な勉強のイメージは「どれだけ長時間机に向き合ってられるか」。
勉強時間こそ、正義でした。
確かに、自制心を持って長時間机に向かっていられるのはすごいこと。
だけど、机に向かっているからといって、
その時間本当に集中しているのか。勉強内容が身についているのか。
というと、かなり怪しい。
というのも、脳科学的にも人間が本当に集中していられる時間は何時間も続かないことがわかっているからです。
また、ぶっ続けで勉強することは、逆に記憶の定着率を下げることも報告されています。今までの勉強が非効率だったことが最近では証明されてきたんです。
でもそうはいっても、勉強が足りてないならするしかない。
そこで、重要なのが勉強の前後の時間の使い方なんです。
「緊張」と「リラックス」脳のモードを利用した勉強法
知識の定着には「勉強前後の過ごし方」が大事という話ですが、それは脳の2つのモード「緊張」「リラックス」を切り替えることが大きく関わっています。
脳には2つのモードがあって、
・集中モード…脳が緊張状態になり、意識が1つの情報にだけ集中し、知識を取り込もうとする状態
・リラックスモード…脳がリラックスしていて、頭の中にある複数の情報を結びつけようとする状態
何か勉強するときは、まず、脳を集中モードにして知識をインプットする。その後、脳をリラックスモードにして、インプットした複数の知識を結び付け、体系的な知識にする。
この2つのモードが両方の状態を通過して、初めて勉強内容が「意味のある知識」として脳に定着することがわかったんですね。
たとえば、生物の問題。
まず集中モードで「哺乳類は脊椎動物の中でも胎生で、肺で呼吸し、体温が一定の動物である」という情報を吸収します。
そのあとリラックスモードに切り替わることで、「魚類は卵から生まれて、えらで呼吸して、体温が外界の環境によって変わる変温動物だったな」「無脊椎動物の場合は…」というように、頭の中で知識が結びつけられます。
これは簡単な例でですが、勉強内容が複雑になればなるほど、知識と知識を結び付ける「リラックスモード」が重要。
過去の経験でも、前日に勉強していたときはぼんやりとしかわからなかったけど、翌日になったら
「そういう意味だったのか!」
と勉強内容がすっきり理解できたという経験のある人もいるんじゃないかと思います。
それが、緊張モードだけが続くと、脳には知識を整理する時間がなくなってしまうんですね。
緊張とリラックスという脳の状態を組み合わせることで、学んだ情報が点と点で結ばれ応用の効く知識になります。
頑張って勉強しているのになぜか成果が出ない、という人は、勉強の後にリラックスモードに切り替えられていない可能性が非常に高いです。
では、この脳の2つのモードを切り替えていくにはどうすれば良いのか。
その方法を説明していきます。
脳のリラックスモードを利用する「報酬付きの昼寝3ステップ」
脳をリラックスモードに切り替える方法の1つに「睡眠」があります。
そこで、最も簡単にリラックスモードの効果を得られるのが昼寝です。
「昼寝は怠惰の証」なんてのも今は昔の話。
最近では「パワーナップ(効果的な昼寝)」という言葉が広まるくらい、睡眠は緊張した脳をリラックスさせ、集中力も向上させるんです。
あのGoogleやナイキなどの企業が昼寝を推奨しているのも有名ですね。
ざっくりとどのくらいの睡眠でどれくらいメリットが得られるかというと、
・10〜20分の昼寝…認知機能の向上し、集中力や生産性がアップ
・30分の昼寝…浅い睡眠状態に入り、疲労が回復
・40〜60分の昼寝…全身が休まり、疲れた脳機能が元の状態に回復
たった10分でもかなり効果的です。
実際に勉強する時はこんな感じの手順でやってみるといいかなと思います。
1.勉強した後に昼寝をする
2.起きたら、寝る前に勉強した内容をテスト
3.正解率が高ければ、自分にご褒美をあげる
実際にやってみると、寝る前よりぼんやりしていた内容がハッキリしていていることも多くて効果を実感できます。
ちなみにご褒美を使って効果を上げるというのはよくある手法なんだけど、
昼寝に応用するのは、ジュネーブ大学が行った実験で発見されています。
この実験では、「記憶力のテストに正解すれば賞品がもらえる」と伝えられた被験者グループは、「成績が良くても何ももらえない」と伝えられた別の被験者グループよりも正解率が高くなったんです。
「ご褒美」をうまく昼寝に組み合わせることで、さらに高い効果が期待できます。
じゃあ、緊張とリラックスモードをどのくらいの時間間隔で切り替えればよいのか。
そもそも集中力が続かないという人もいるかと思います。
これは人による部分もあるのですが、まずは「25分勉強→5分昼寝する」のサイクルがおすすめ。
集中とリラックスを時間を決めて切り替えるこの方法は「ポモロードテクニック」と呼ばれている、まあまあ有名な方法です。効果も大きくて、集中力に自信がない人ほど効果が実感できると思います。僕もこの方法にはかなり助けられてきました。
ただ、「絶対この時間がベスト」という時間間隔は決まってないので、余裕で集中できる人はもう少し長めにしたり、逆い25分できつい人は15分にしてみたりと、自分で調整してみてください。
慣れてくると、集中が続く時間も長くできるようになってくるので、集中力を鍛える練習にもなり、かなりおすすめの方法です。
また、この勉強法のリラックスモードの時間は「眠らないといけない」わけでは決してないです。
昼寝のように完全に眠りに落ちなくても、ただ目をつぶってぼーっとするだけでも効果があります。
目を閉じて休むことで情報をシャットアウトされるので、脳は新しい情報を処理する必要がなくなり余裕が生まれるんですね。
勉強の手を止めて目をつぶって休むだけなので、「そんなすぐに寝れないよ」って人でも簡単。
ぜひ実践してみてください。
まとめ
・脳には「緊張モード」と「リラックスモード」の2つの状態があり、両方とも必要
・緊張モードで情報を取り込み、リラックスモードで情報を結びつける
・勉強(25分)→休憩(5分)のサイクルで脳の状態を緊張からリラックスへと切り替える
・短時間のリラックスでも集中力や生産性が上がる
この勉強法はもちろん年齢関係なく使える方法だし、せっかくなら超効率的な勉強法で知識を身につけちゃいましょう。そのほうがよっぽど楽しいです。
今回の緊張とリラックスを活用する勉強法もそうだけど、方法やテクニックを知っているだけで、難しいと感じていたことがめちゃくちゃ楽になったり、普段の過ごし方や楽しさが大きく変わったりすることって意外とあります。
僕の場合は記憶術でこのことを最も実感できました。それまで記憶力が悪い、ざるのような頭の自分が、知識を漏らすことなくどんどん吸収できるようになったのは、見る世界が変わったような感覚でした。
記憶術を始めたきっかけなどはこちらの記事で紹介しています。
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便利な知識や方法はどんどん実践して、効率よく勉強していきましょう!
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