【化学】有機と無機の違いとは?無機,有機化学を最短で仕上げる方法を解説してみた

化学の有機と無機の違いとその勉強法

こんにちは、笹木です。
今回は、有機化学と無機化学の違い、とそれぞれの勉強法について。

理系でも多くの人が化学の有機・無機の分野が嫌い!って声をよく聞きます。
「暗記が嫌で理系を選んだのに、結局暗記かよ」とか。

昔は僕もその一人でしたが、
受験の頃には有機・無機は得意分野の一つになって、
センター試験で得点源にできました。

とはいっても、無機・有機は勉強のコツさえつかめば
難しくないし、得点源になるので、
苦手意識を持つのはとてももったいない。

ただ、無機化学、有機化学は同じ化学でも
勉強法はかなり違うし、
対策を間違えると全然伸びない分野でもあります。

有機と無機の違いを理解したうえで
それぞれの効率的な勉強法を前もって知っておくことが、
短期間で仕上げるためには不可欠。

そこで今回は、無機化学・有機化学の違いと
両方とも超苦手だった僕が、得点源になるまでに
克服した方法をご紹介します!

 

そもそも無機化学と有機化学の違いとは?

意外と知らない人が多いのが、
そもそも有機・無機の違いは何で、
どのようにして分類しているのか?ってこと。

こういう知識ってどんな分野を勉強するときも意外と重要で、
ゼロからただ暗記するよりも、その背景にある歴史や意味を
理解した上で覚えると頭に残りやすいです。

最初に有機物・無機物が定義された時は、
『生物によってのみ作り出せる物質』が有機物、
『人によって作り出すことができる物質』が無機物
と定義されていました。

正直、そう言われても
どれが有機物だか…違いが全然分かんないですよね。

でも、現在では様々な化学物質を
人工的に作り出すことが可能となったこともあり、

今では

炭素を含む化合物            →     有機物
炭素を含まない化合物      →     無機物

という超シンプルな定義になったんです。
つまり、化学式に炭素を意味する「C」があれば
有機物ってことですね。
これだと有機と無機の違いもすぐわかる。

基本的にはこの分類で良いんだけど、
代表的な3つの例外があるので注意してください!

その例外が、

  1. 酸化物(例 CO, CO2
  2. 炭酸塩(例 CaCO3
  3. シアノ化合物(例 KCN)

の3つ。

この辺りの例外はなぜ?と突き詰めても、
「歴史的に人間がそう決めてきたから」
「そう定義されているから」という答えに
なるので、覚えてしまうのが手っ取り早いです。

これらの例外はありますが、『炭素を含むか含まないか』が
有機・無機の違いを明確にするポイントだということを
必ず覚えておきましょう!

 

無機化学は暗記したもの勝ち!

無機化学と言えば、とにかく覚えることが膨大で
嫌いになるって人も多い。

有機も無機も違いはあれど、両方とも暗記は必要です。
そして無機の方が暗記の比重が高いのが事実。

ただ、逆に覚えればそれだけ点数に直結するので
チャンスでもあります。

無機は特に、逃げずにコツコツ暗記すれば
それだけ有利になります。

嫌になる人が多いからこそ、
色んな工夫をして覚えていきましょう。

無機は語呂合わせが基礎暗記にかなり有効!

化学を少しでもかじったことがある人なら、
「水兵リーベ僕の船・・・」という周期表の覚え方を知っている人も多いはず。

このように、語呂合わせを使って、
ひとまとめにして覚えるのは有効です。

特に無機は、周期表を知っていることが
実はとても重要だったりします。

というのも、周期表の縦方向のを列をそれぞれ見ていくと、
共通点を持った元素が集まっているんです。

この縦方向の列の元素を左から、1族、2族と呼びます。

例えば、
1族は、他の金属と反応しやすい特徴があるし、

18族は希ガスと呼ばれて、最も安定している元素たち。
安定しているから、他の元素と反応しにくいし、化合物になりにくい。
というような特徴があります。

無機の問題って一見、こんなに覚えておくの無理じゃない?
と思えるような問題が多い。

けど実は、周期表の意味を知っているだけで
「この属はこういう特徴があるから…」
って解けたりします。

だからこそ、
語呂合わせなどで最低限の知識は抑えることが重要です。

無機化学の土台!周期表の語呂合わせ

今回紹介したように、
同じ「族」にどんな元素があるか?
ということも語呂合わせで楽に覚えれます。

例えば、
1族(アルカリ金属)
「リッチ(Li)な(Na)母ちゃん(K)ルビイ(Rb)せしめて(Cs)フランス(Fr)へ」

17族(ハロゲン):
「ふっくら(F)(Cl)ブラウス(Br)私に(I)あてて(At)」

18族(希ガス)
「変な(He)ねえ(Ne)ちゃんある(Ar)日くるっと(Kr)キスして(Xe)ランラン(Rn)」

僕はこんな感じで覚えていました。

化学って大学で習うような専門的な内容になっても、
周期表の知識はとても重要で、
それくらい試験でも大事にされている部分です。

同じ族の元素を覚えきれていない人は、
是非語呂を使って覚えてみて下さい!

他にも、無機の知識は語呂合わせで
かなり得点に結びつきます。

炎色反応の語呂合わせ

例えば、炎色反応を示す金属とその色の覚え方として
有名なのが、

『リアカー無きK村、動力借るとするもくれない馬力』

リアカー(Li・赤)無き(Na・黄)K村(K・紫)動力(Cu・青緑)
借ると(Ca・橙)するもくれない(Sr・紅)馬力(Ba・黄緑)

これだけ覚えておけば炎色反応の問題は確実にとれるので
有効なゴロです。

無機化学頻出!不動態の語呂合わせ

あとは、
濃硝酸に金属を入れると、酸化被膜ができるという「不動態」
不動態の特徴を持つ金属は、Al、Fe、Niです。
これも頻出なんですよね。

これらの不動態を、
「あてにくる(Al)(Fe)(Ni)(Cr)不働態」と覚えたり。

イオン化傾向の語呂合わせ

陽イオンになりやすい順番である、「イオン化傾向」
電池の問題などでも必要になる、無機化学必須の知識です。

「貸そうかなまああてにすんなひどすぎる借金」
【貸(K)そうか(Ca)な(Na)ま(Mg)あ(Al)あ(Zn)て(Fe)に
 (Ni)すん(Sn)な(Pb)ひ(H)ど(Cu)す(Hg)ぎ(Ag)る借(Pt)金(Au)】

と覚えられます。

無機で役に立つ語呂合わせを紹介しましたが、
たかがゴロですが、試験で解くときにはとても役に立ちます。

これ、覚えにくいなーと感じたらネットで調べてみても
覚えやすいゴロ合わせがたくさんでてきます。

中には下ネタ要素が取り入れられているものもあったり、
自分にあった面白い語呂合わせなんかを見つけると忘れないです。

自分でオリジナルの語呂合わせを作るのもアリですね。

無機化学の画像・映像で暗記

無機化学は他の分野に比べて、色や形に関する事項が多いです。

例えば、水溶液の色、炎色反応、沈殿の色、イオンの色・・・
少し考えただけでもこんなにあります。

これらを覚えるときには語呂などを活用するのも有効ですが、
画像・映像を見て見ると暗記しやすくなります。

視覚的に体験することで興味を持って記憶することができますよ。

資料集などの図や写真を見るのもいいですし、
YouTubeにはおもしろい化学動画がたくさんあるので、
これらを見るのもオススメです!

下にオススメの化学動画のリンクを貼っておくのでぜひ見てみてください。

 

 

 

有機化学はポイントの暗記と演習

無機化学では、正直暗記するればするだけ高得点が目指せます。

そんな無機化学と違い、有機化学で出題されるのは
ある程度の知識がある前提で解く、パズルのような問題が多いんです。

もちろん暗記事項もありますが、
「基本知識や原則を理解して、演習をこなしていく」
というのが結局一番の近道になるんですね。

そんな有機化学で頻出なのが、

・脂肪族化合物
・芳香族化合物
・異性体
・構造決定

です。

脂肪族化合物と芳香族化合物は反応の規則を理解・暗記

このうち、脂肪族化合物・芳香族化合物は
覚えることも多い分野。

この分野でのポイントは、
アルデヒド基やケトン基、カルボキシル基といった、
「官能基がどう反応して、何になるのか」
といったことを覚えることが重要となります。

例えば、

・アルコールを酸化 → アルデヒドが生成 
 アルデヒドを酸化 → カルボン酸が生成

・【カルボン酸 + アルコール】(脱水させる) → エステルが生成

といったことを抑えていく必要があります。

でも、これをそのまま言葉だけで暗記するのもわかりづらい。
実際に反応式を書いて、「どの部分が反応しているか」
に着目するとわかりやすいです。

有機化学、アルコール、アルデヒドの酸化反応式

アルコール酸化ではHが2つ抜けて、アルデヒドに。
アルデヒドの酸化にはOが1つ増えてカルボン酸になる。

有機化学のアルコールの脱水反応

カルボン酸とアルコールの脱水反応では、
H2個とO1個(H2O分)が抜けて、エステルになる。

こんな感じで実際に反応式を書くことで、
「覚える」というより反応の規則性を理解できます。

有機化学では無機と違い、反応式など「すべて覚えて」いくのではなく、
「この反応のパターンではこうなるんだな」というのを、
理解・暗記すれば、あとはその応用に慣れていくだけなんですね。

有機化学必須の「異性体」は書き出す練習を!

そして、これまたよくあるのが、
「異性体はいくつあるか」ということを聞く問題。

異性体っていうのは簡単に言ってしまえば、
分子式は同じだけど、形や性質が違う分子のこと。
CとかHの数は同じでも、形が違うものを異性体っていうんですね。

例えば、C5H12という分子式の分子があるとします。
炭素原子Cの数が5個、水素原子Hの数が12個の分子って
どんなのがあるんだろう?と考えると、

有機化学の異性体
という具合に、Cの数とHの数それぞれ同じ数ずつあるのに、
形が違う3つの異性体があるんですね。
この異性体を数えるのには、
実際に書き出してみるしかないんです。

ちなみに、名前の付け方も「命名法」という決まりに従えばいいので
暗記する必要はないです。
それよりも重要なのは異性体を数える練習をすること

異性体を数えるというだけなので
知識を暗記している必要はないんだけど、
どうしても慣れていないと、数え間違えたりします。

数え漏らさないためには、やみくもに書き出すのではなく、
規則的に書きだしていくこと

Cが最も多く直線に伸びている異性体から書き始め、
1つずつCの数を減らして、分岐させていく。
というようにルールを決めておくのがおすすめです。

そして、「これは既に数えたヤツではないよね?」
と常ににダブリに気をつけてながら書いていくことも大切です。

正直、異性体の数を数えるのはあまり面白くない作業。

間違えたからって「ああ、数え漏らしていたんだな」
で終わりだし、「なるほどね!」ていう納得感がないんですよね。
だからイマイチ楽しくくない。

とはいっても、分子って少し形が違うだけで
性質や働き、反応の仕方も違った分子になるので
異性体って重要だったちするんですよね。

しかも、有機化学のメインとなる構造決定の問題でも
異性体を探す力は必ず必要になります。

そんなわけで、問題を解いているときはつまらないけど、
化学にとっては重要な要素ではあるので
是非練習して、マスターしましょう。

有機化学のボス!構造決定は知識の暗記と

そして、有機で一番メインといってもいいんじゃないかという、
構造決定の問題。

構造決定の問題というのは、
Aを燃やしたら二酸化談祖CO2と水H2Oが~gでてきたよ。
Aの構造式って何?

みたいな問題です。

問題文の手がかりから、正体を突き止めるという形式。
ただ、問題文で分子式がわかっていたとしても、
同じ分子式にも色んな異性体があります。

そのため、有機化学の構造決定の問題でも、
異性体を正しく書き出せる力は大前提となってくるんです。

また、「単純に反応式を丸暗記しているだけでは太刀打ちできない」
というのも構造決定問題の特徴。

というのも、
「Aを○○という触媒で反応させたら、Bになった。」
というような問題がでてきた場合。

Aの正体の候補となる物質が複数あったりして、
手がかりになるのは、「○○という触媒」
という部分だけだったりするんですね。

だから、単純に反応前後の物質を丸暗記しておくのではなく、
「反応でどんな触媒を使っているか」
ということが構造決定では重要だったりします。

このように、問題で問われる部分を把握し、
「覚えておくべき部分を的確に覚えておく」ことが大切。

このどこを覚えるべきかをつかむためには、
演習をこなして、実感として把握していくのが一番。

だからこそ、構造決定では演習はすごく大事になってきます。

構造決定で役に立つ不飽和度の計算

そして、構造決定でもう一つ大事な要素となるのが、
不飽和度の使い方

不飽和度というのは、
・二重結合や三重結合の数、
・環の数

がわかるという、有機の構造決定の問題で
めちゃめちゃ役に立つものです。

これをどう使うかというと、分子式CnHmとすると、
不飽和度 =((2n+2)-m)/2

なぜこのような式になるのかという詳しい説明は省きますが、
簡単に説明すると、
二重結合などがない状態のHの数(2n+2)と、
実際に知りたい構造のHの数(m)
の差を2で割ることで不飽和度が求められるんですね。

そして、
・不飽和度が1の場合 → 二重結合が1つ or 環が1つある構造
・不飽和度が2の場合 → 二重結合が2つ or 3重結合が1つある構造
・不飽和度が4以上の場合 → 芳香族の可能性大!!

といった感じで構造決定では一気に
犯人を絞ることができるんです!
だから、不飽和度は絶対に使いこなせるようになりましょう!

有機はこんな感じで、
ポイントとなる部分をしっかり暗記+ 演習で練習
というところが重要となります。

「有機は暗記」という言葉をよく聞きますが、
本当に有機化学で反応式などすべてまるまる暗記しようとしては
間違いなく失敗します。

有機化学、特に構造決定の問題は、
無機と違い、教科書をすべて暗記しただけで、
解けるようになるのは厳しいです。

むしろ、基本的な知識を抑えたら、
「どこを暗記して、どんな解き方をすれば解けるのか」
を実感として把握するために、
演習を繰り返すことが重要。

そのためにも、なるべく早くから手を付けて、
演習中心の勉強をしていくのがおすすめです。

最初の方は、僕もさっぱりわからず
「何これ…」という感じでただただ苦痛だったけど、
少しずつ解けてくると、面白さも感じられるようになりました。

しかも、正しく勉強していけば、
着実に得点できるようになるのも有機化学の特徴です。

是非、諦めずに有機化学を得点源にしていきましょう。
 

まとめ

これまでの内容を整理すると

  • 無機・有機の分類は『炭素』の有無
    例外:①酸化物(例 CO, CO2)
       ②炭酸塩(例 CaCO3)
       ③シアノ化合物(例 KCN))

  • 無機化学は語呂合わせを中心に画像、動画などで暗記
  • 有機化学は無機と違い演習量も重要
    ・すべて覚えるのではなく反応のパターンを知る
    ・構造決定は特に演習が重要。早めに演習に着手

 

有機化学・無機化学とかそもそも違いは何?
というレベルの人やとにかくこの2つに苦手意識がある人。

そんな人でも大丈夫で、むしろチャンスだと思っています。

有機化学・無機化学は理系でも嫌いになる人が多い。
これは「ある程度解ける」というレベルになるまでの
ハードルが他の分野に比べて高いからなんですね。

だからこそ、今回紹介したポイントを足がかりに
是非、得点源にしていってほしいなと思っています。

有機化学、無機化学と勉強法に違いはあるけれども、
やはり大前提となる知識の暗記は絶対に必要です。

無機はもちろん、有機化学の問題でも
前提となる知識を暗記していないと、とても解けないです。

これは化学の勉強に限らず、どんな勉強にでもいえることだけど
効率的に暗記する技術、記憶術を知っていると
勉強の効率も段違いに向上します。

僕も、暗記が苦手だったためにかなり
勉強では苦しんできましたが、
記憶術のおかげで数えきれないほど
色んなことを克服することができました。

詳しくはこちらの記事で書いているので、
是非読んでみてください!
胡散臭い記憶術を知って人生激変した落ちこぼれの物語

今回は語呂合わせという王道の方法を紹介しましたが、
記憶術を活用することで、もっと楽に知識をインプットし、
苦手意識を持つ人が少しでも減ればいいなと思っています。

有機化学・無機化学は、正しいやり方で進めれば
やればやるだけ点数に結び付いて、得点しやすい科目です。
今回紹介したポイントを意識して、勉強を進めてみて下さい!

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