こんにちは、笹木です。
今回は、公務員試験の教養試験を独学で攻略する勉強法について。
公務員試験では避けて通れない教養試験。
最近では試験科目が教養のみで受験可能な自治体や、教養試験のみ配点が高い組織も増えてきて、教養試験は合否を左右する重要なものになってきています。
僕も、公務員試験を受験した経験がありますが、民間企業の就活もしていたので、独学の勉強法。それでも本番では8割を超えて突破することができました。
といっても、教養のみなら、センスとか勉強時間って全然関係ない。
それよりも教養試験は、勉強法やコツなど戦略的な部分の方がよっぽど大事です。
ということで今回は実際に独学3ヵ月で、一般教養を8割超えで合格した方法を徹底解説していきます。
目次
教養のみなら独学の勉強法でOK?
公務員試験を受験するとなると、予備校に行く人も多いかと思います。
でも、個人的に教養のみに関しては、予備校にわざわざ通学するのってすごくもったいないと思っています。
予備校って、
「プロに教えてもらうことで短時間で早く成績が上がる」
というイメージがあります。
だけど、教養試験の場合、丁寧に解説を聞くよりもポイントだけ抑えたら、自分で解く時間を確保して方が効率的です。
というのも、教養試験の問題の性質からして、
「解法パターンに慣れる、触れる」
「力を入れるべき問題、分野を見極める」
という勉強法、トレーニングが点数アップの最も近道だからです。
もちろん、解説がしっかりした参考書は必要。だけど、教養のみでいえば、捨てるところを見極め、上手く点数を稼ぐことが何より大事なんです。
教養試験は「捨てる勉強法」が重要な理由
教養試験っていうと、勉強しやすそうだし、とにかくガッツリ勉強した方がいいんじゃないか?
と思う人もいるかもしれない。
だけど、実はそれ以上に大事なのが、「問題の見極め」。
というのも、教養試験には次のような大きな特徴があるからです。
それが、
- 分野によって出題数や重要度が全然違う!
- 試験時間が確実に足りない!
という2つの特徴。
まず1つ目ですが、分野によって出題数が大きく違うんです。
そもそも、教養試験の出題分野は以下のとおり。
【教養試験】
■一般知能
・文章理解(現代文・英文・古文)
・数的処理・判断推理・資料解釈
■一般知識
・自然科学分野(数学・化学・物理・生物・地学)
・人文科学分野(世界史・日本史・地理)
・社会科学分野(政治・経済・法律・社会)
・時事
という構成になっています。
点数を取るためにはもちろん、出題数の多い分野で点数をとらなければいけない。
じゃあ点数をとるべき分野はどこなのか?
結論から言うと、点数をとらなければいけないのは、
現代文、英文、数的処理・判断推理・資料解釈、社会、時事問題です。
この分野を抑えていないと、どう頑張っても点数は伸びない。
逆に言えば、これさえ確実に点数をとれる勉強法なら、一次試験の合格はぐっと近づきます。
では、教養試験のそれぞれの分野で効率よく点を稼ぐコツ、勉強法について解説していきます。
教養試験の文章理解の勉強法
文章理解は[英語・現代文・古文(漢文)] という出題分野で、40問中大体10問前後も出題されます。
でも、大学受験などで経験している人にとっては、英語、現代文は比較的簡単。
とりこぼさないようにしよう、くらいの感覚で、問題の形式や時間配分に慣れておくといった勉強法が良いです。
逆に、古文、漢文は1問くらいしかでないので、捨ててOKです。
教養試験の自然科学分野の勉強法
自然科学分野は[数学・化学・物理・生物・地学] という出題分野。
ここは、基本的な内容ではあるけど、忘れている場合が多い分野でもあります。
ただ、出題数はそれぞれ1問ずつくらいしかないので、この分野のためだけに全範囲を復習するのは非効率。
理系で得意な科目があればそれだけを勉強する。
全部忘れちゃってるよ!
て感じなら思い切って捨てましょう。
その分他の勉強に充てた方が点は上がります。
教養試験の人文科学分野の勉強法
人文科学分野は[世界史・日本史・地理] という範囲で、これまた範囲が膨大。
ただ、これも自然科学分野と同様に、重要度は低い分野です。
得意なのがあれば勉強した方がいいけど、時間に余裕がないなら、思い切って捨てた方がいいです。
ちなみに僕もこの分野は1度も勉強しなかったですが全く問題なく突破できました。
教養試験の社会科学分野・時事の勉強法
自然科学と人文科学の分野は正直重要度が低いけど、社会科学分野(政治・経済・法律・社会)と時事は、重要科目です。
社会科学分野は、暗記内容としては基本的な事が多いので、大変ではないし、知っていれば解ける問題。確実に暗記しておきたいところです。
これも、ひたすら問題演習を中心に進めていき、繰り返し解くことが近道です。
「まずはがっつり参考書を読み込んで…」というのではなく、どんどん問題を解いて、間違えたらそのつど解説を読んでいく勉強法が効率的です。
最初は間違えて当たり前だとう精神で、繰り返し解きながら覚えていきましょう!
ここの分野の勉強は覚えなければいけないことも多いので、僕は記憶術を活用して効率よく暗記しました。勉強時間をぐっと減らせるので、おすすめの勉強法です。
ちなみに僕の利用していた記憶術はこちらです。参考にしてみてください!
教養試験の中でもノートや筆記用具がなくてもテキストさえあれば勉強できる分野なので、電車の中などの隙間時間を活用するのもよいと思います。
僕は、
「電車に乗ったら絶対このテキストを開く」
というルールを決めて勉強してました。
公務員試験、教養試験に限らずこういうルールを決めて習慣にすると精神的にも楽ですよ。
そして、時事のテキストは、有名な「速攻の時事」が勉強しやすいです。これをすきま時間に読んでいただけで、本番では点数を落とさずのりきれました。
時事なので、最新の情報を知るためにも一番新しいものを購入するのが無難です。
教養試験の最重要科目!数的処理の勉強法
公務員試験の教養のみの全分野で一番重要なのは、間違いなく数的処理。
というのも、出題される問題すうが13問前後と最も多くてこの分野がとれるかどうかが教養試験の結果を左右します。
そもそも、この数的処理は、
[数的推理・判断推理・資料解釈]という分野からなる問題。
数的処理を解いたことがある人は、数学のセンスが必要なのかな、というイメージを持つ人が多いかもしれないです。
でも、この分野はセンスでもないし、今点数が取れなくても、確実に伸ばすことができます。ある程度問題を解いていくとわかってくるのですが、同じパターンで出題されている問題がかなり多いんです。
なので、教養試験の数的処理の問題では、習慣的に解いていくという勉強法が大切です。
そして、
「ああこのパターンならこうして解くんだろうな」
というイメージが徐々にできてくるようになると安定して点数がとれるようになってきます。この「解法をイメージできるか」という部分は教養試験、特に数的処理の問題ではめちゃくちゃ大事。
なぜかというと、教養試験はとにかく時間が足りないからです。だから、実際の試験では、解法をイメージできない問題はとりあえず後回しにするのが鉄則です。
特に数的処理ではちょっとひねった問題もいくつかあり、たとえ勉強していても「すべての問題がスラスラ解ける」とはならないことも多い。
「時間をかけて考えたのに結局解けなかった」
→「そのせいで解けたはずの問題も手を付けられなかった」
ってパターンが一番危険です。
当たり前っちゃ当たり前なんだけど、真面目な人ほど、つい難しい問題も頑張って解こうとしてしまうんですよね。
「確実に解ける問題から解いていく」という癖をつけておくことが大切です。
予備校に通う必要もなく、高いクオリティの講義を格安でオンラインで学べるので時間をかけずに最短で教養試験を攻略するのにうってつけです。数的処理や判断推理だけでなく、すべての分野に対応しているので、時間がない独学者もコレ1つで対応できちゃう。
数的推理・判断推理がとにかく不安で量をこなしたいって人は、こちら畑中さんの本もよいです。解説が丁寧で、わかりりやすいです。
教養「資料解釈」の正答率を上げる勉強法
教養試験の数的処理で、絶対に点数をとりこぼしてはいけないのが、資料解釈。
この資料解釈という問題は資料を読んで、その資料に対する説明として適切なものを選ぶ問題。選択肢の説明が正しいか1つずつ確かめていくだけなのでしっかり説明を読んで検証していけば絶対に解ける問題。
ただ、資料解釈では1つずつ選択肢の説明とグラフを正確にチェックしていかなければいけず、
正解が後半にある問題ほど時間がかかります。
教養試験は1問を短時間で解くことが超重要なので資料解釈も、正確さとスピードが求められます。そういう意味では大変だけど、資料解釈には解くスピードを上げるちょっとしたコツがあります。
そのコツが、選択肢の⑤から検証していくことです。
これは、確率の問題なのですが、過去の資料解釈の問題を検証してみると、なんと、選択肢⑤が正答である確率が一番高いんです。
選択肢は番号が若い①ほど正答である確率が低く(13%)、選択肢の番号が大きくなるほど、正答となっている確実が上がります(⑤が正答となっている確率23%)。
あっさり正解にたどりつかせないぞ、という出題者の感情からなのか。
明確な理由はわからないけど、こういうデータがある以上、資料解釈の選択肢は⑤から番号が大きい順に検証していきましょう。
こうしたちょっとしたコツも活用しながらも、毎回時間を計って、100%正答できるように意識しましょう。
資料解釈で量をこなしたい人はこちらがおすすめです。
分野ごとの時間配分は?時間を意識した勉強法
ここまで、公務員の教養試験では
「限られた時間内で、いかにとれるところで点を獲るか」
が大切だということを伝えましたが、そうなると日頃から時間配分を意識した勉強法を進めていく必要があります。
具体的には、それぞれの分野の問題を解くときは、
文章理解 1問3分
数的処理 1問4分
資料解釈 1問5分
一般知能 1問1分半
が目安です。テキストなどで演習を進めるときは、この時間を目安に解いてみて下さい。
模擬試験や実際の試験などでまとまった問題を解くときは、
文章理解 35分
数的処理 65分
資料解釈 15分
一般知能 25分
というのを1つの目安として参考にしてみてください。
実際の問題内容により、時間配分はずれると思います。
ただ、「ここまででこれくらい解けてなきゃいけないんだ」
というの意識した勉強法は教養試験では絶対必要です。
また解く順番も決めておくのが良いです。
これは好みに合わせればよいと思いますが、僕の場合は、時間に余裕がなくなると焦って頭が働かなくなるため、
思考力が必要な問題は最初に、単純な暗記で乗り切れる一般知識系の問題は最後に解いていました。おすすめの順番はこんな感じ↓
文章理解→数的処理→資料解釈→一般知識
これは人によるところもありますが、自分が調子よく解ける順番を決めておくと、本番も落ち着いて解けます。
教養のみ3ヶ月で攻略する勉強法:まとめ
公務員試験の教養試験の勉強法は、
- 力を入れるべき問題、分野を見極める
- 力を入れるべき問題は、現代文、英文、数的処理・判断推理・資料解釈、社会、時事問題
- 自然科学、人文科学分野は得意なものがなければ捨てるのも戦略。他分野の勉強に時間を使う
- 社会科学分野は重要度大。すきま時間を活用して演習中心の勉強法が効率的。時事は「速攻の時事」で乗り切る。
- 記憶術で効率的に攻略!
- 数的処理は合否を左右する超重要分野。問題から解法パターンが浮かぶくらいにまるまで習慣的に勉強を進める
- 資料解釈は、100%正答する!選択肢を確認するときは、番号⑤→④→③→②→①の順で検証
- 教養試験すべての分野で、時間を意識した勉強法を。模擬試験も、必ず時間配分を意識して解く!
- 解く順番も予め決めておくと本番でも楽。
ということで、教養のみに特化した勉強法を書いてきました。
勉強法、というよりはちょっとしたコツという感じですが、この勉強法で教養試験は8割超えで突破できました。
「解く時間が短い」という教養のみの特徴が、僕のような片手間にやってた人間には逆に有利だったんですね。もし時間が無制限にあったら、時間をかけて隅々まで勉強してきた人が得点を稼ぎ、対等に戦えていなかったと思います。
でも教養試験のみでいえば、時間がないが故に、「解ける問題でとりこぼさない」ことが一番重要になるんです。だからこそ、教養試験では、捨てる勉強法、見極める勉強法が大切なんですね。
また、記憶術を活用できたことも、戦略的に勉強して合格できた大きな要因だと思っています。実際、記憶術を活用して他の資格試験なんかも受験が楽しいと感じられるほど短時間で楽に合格できているので、知ってるだけで勉強時間を大きく削減できる強力な武器になりますよ。
ということで、教養試験のみに特化した勉強法について、今回の記事が参考になれば嬉しいです!
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