こんにちは、笹木です。
今回は、日本史や世界史など歴史の暗記をするときに押さえておきたい暗記のコツについて。
歴史はとにかく、
覚えなければいけないことが多い。
世界史なんかはカタカナの人物ばかり覚えなきゃいけないし、場所も色んな国を行ったり来たり。
当時は暗記のコツも何も知らなかったので、歴史科目は僕にとってかなり複雑でした。
日本史世界史などの歴史科目を攻略するのには、ゴロ暗記が方法としてよく挙げられます。
ゴロ暗記は確かに、
土台をつくるのに有効な方法で年号や用語を覚えるのには大いに役に立ちます。
でも、無理なゴロ暗記をつくると逆に思い出しにくくなってしまうことがあるのでやり方には注意が必要。
効率よいゴロ暗記のコツについては
こちらの記事でかいてあるので是非よんでみてください。
そして、役に立つゴロ暗記ですが、せっかく暗記しても、それだけでは単なる知識でしかない。
断片的な知識だけでは全体の流れを暗記できていないので、すべての年号・出来事を暗記しなくちゃいけなくなって非効率だし、少し踏み込んだ問題では太刀打ちできない。
世界史・日本史問わず歴史は、「どんな流れなのか」を覚えることが何より重要です。
今回は、歴史を本質的に理解して、得点に結びつけるための「流れ」を暗記するコツについて書いていきます。
キーワード+理由で暗記がコツ
ゴロ合わせで覚えた単語はそれだけでは一つ一つの知識です。
でも、日本史・世界史の場合、その知識1つ1つには理由があります。
歴史は過去の記録。
1つ1つの出来事には、発生した理由とその結果があり、暗記しなくちゃいけない用語はストーリー、流れの中で意味のあるキーワードになっています。
歴史の流れがわかっていれば、厳密な年号がわかっていなくても正答できてしまいます。
では、どうやって歴史のストーリーや流れを暗記するのか。
ここで、暗記しやすくなるコツが、時系列に並べた用語に対して、理由をアウトプットしていくという方法です。
まず、ゴロ暗記で覚えた年号や用語を時系列に書き出し、そこからさらに関連するキーワードを書き出す。
そして、その用語を使って
「なぜ、その時系列になり、その用語がでてくるのか」という理由を自分で説明できるようにするのです。
実際に、「幕末」の流れを暗記したいとします。
まず、語呂暗記などで覚えた、幕末に関する用語、年号を書きます。
これが起点となるので、しっかり思い出せるゴロを使うというのがコツです。
1853 ペリー来航
日米和親条約
日米修好通商条約
1859 安静の大獄
井伊直弼
1866 薩長同盟
1867 大政奉還
戊辰戦争
ここから、「なぜこのような用語がでてきたのか」という理由を説明していきます。
・ペリー来航~安政の大獄
まず、1853年にペリーが来航しますが、
なぜ、ペリーが来たのか。
そのころアメリカはアジアの国と貿易を活発にしていたんですね。
そんな中、鎖国していた日本にもアメリカは目をつけた。
日本を貿易の中継地にしたいと考えてペリーが来航して「港を使わせろ」と要求したんです。
そして、1年後に日米和親条約を結ぶ。
このときは、港を使わせていただけだったけど、貿易もしたいアメリカ。
天皇の反対もある中、
井伊直弼が日米修好通商条約を結び、貿易を受け入れてしまう。
これが幕府へのバッシングへとつながっていきます。
こうして日本は海外からやりたい放題の貿易をされるようになり、景気が悪化。
国内では「外国人を追い出そう」という攘夷という考えが広がっていきます。
しかし幕府側は、この攘夷派の人たちを弾圧。
これが安静の大獄です。
安政の大獄を主導していた井伊直弼は、攘夷派から反感を買い、殺されます。
・薩長同盟~大政奉還~戊辰戦争
薩長同盟ですが、
これにもこの攘夷という考えが関係しています。
攘夷の思想が特に強かったのが、長州藩です。
天皇を敬い、外国人を追い出したい長州藩。
そして、薩長同盟で長州藩と並んででてくるのが薩摩藩。
薩摩藩は長州藩ほど過激でなく、幕府と天皇が協力してほしいな、という考えです。
以前には、過激な攘夷派の長州藩を攻撃したこともあって、薩摩と長州は不仲です。
しかし、両者とも外国と戦った経験(薩英戦争)があり、
「外国には勝てない。攘夷は無理」
「強い国をつくるには、今の幕府を倒して新たな政府をつくるしかない!」
という考えで一致してきます。
考えは一致してきたけど、薩摩と長州はもともと不仲。
ここで、この二つの藩に対して、坂本龍馬が仲介して薩長同盟が結成。
そして、薩長同盟のもと、討幕へと向かっていきます。
これが大政奉還の原因となっているのです。
討幕をしようとする薩長の動きに対し、幕府の将軍の徳川慶喜は戦いが起きて国内の混乱につながることを恐れ、
政権を天皇に返すと宣言。
これが大政奉還です。
これにより、政権は天皇へと移ります。
大政奉還は、天皇中心の政治に徳川家も参加することが前提でした。
しかし、新政府は、旧幕府(徳川家)の影響力を弱めようとして、徳川家の領地や役職をとりあげようとしたんです。
これが原因で戊辰戦争へとつながり、その結果徳川家が負け、日本が新政府によって一つに統一されました。
と、このような流れになっていて、
1つ1つのキーワードには理由があります。
大政奉還の背景には、薩長同盟があり、
薩長同盟までの流れには、攘夷という考えがあり、
攘夷という思想が強まった背景には、外国との不平等な貿易があります。
文字に書くと長いですが、口に出して説明すれば簡単にできます。
ゴロ暗記で記憶したものに、理由をつけて理屈で説明できるようになる。
これができるようになると強いです。
ただ用語を暗記しているだけじゃなく、流れを理解しているので忘れないし、自分で歴史の流れを組み立てられるのでどんな問題でも対応でき、実力がつくんです。
まとめ
ゴロ合わせで暗記した用語な年号を起点として、それに理由をつけていく。
これが流れを理解するコツです。
これができるようになると、歴史の流れを理解するのがかなり楽になるし、細かく暗記しなければいけないことも少なくなります。
今回は、わかりやすさを考えて有名な幕末までの流れでやってみたけど、
日本史でも世界史でも同じです。
鎌倉幕府・室町幕府・江戸幕府だったら、将軍とその改革などを時系列に書き出して、
理由を説明するのもいいし、歴代の内閣総理大臣でも同じことができます。
なぜ、この改革が起こったのか。この人は何を行ったのか。
この事件の原因は何で、どういう結果になったのか。
こういったことを意識して理由付けをしてみてください。
ただ、この「キーワード+理由」という方法は流れを暗記するには便利だけど、欠点もあります。
それは、流れを理解する内容に対して起点となるキーワードを思い出せなかった場合、理由をつけようがないってこと。
しかも、思い出せないことにすら気づけないこともあります。
正直、この欠点を補うには、記憶術を習得してしまうのが効率がいいです。
僕が実践している記憶術では、
「起点となるキーワードが抜けてしまう」ということはないので、かなり役に立っています。
ちなみに、流れというのはストーリーなので、歴史小説や、ドラマ、映画を見るのも全体の流れを理解しやすくなります。
だた、ドラマや小説の場合、面白くするためにフィクションが混ぜられていることも多いので、そこは注意が必要。
あくまで補助的なものとして使ってください。
全体の流れを理解するコツをうまくつかって、効率よく日本史・世界史の分野を攻略しましょう!
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