こんにちは、笹木です。
今回は、夢を使って記憶力を高めたり、頭をよくする方法についてです。
どういうことかというと、自分で夢を思い通りにコントロールできる能力を身につけよう、ということです。
こういった自分で夢だと認識し、コントロールできる夢のことを「明晰夢」といいます。
夢を自由に操るなんていうと、スピリチュアルっぽいし、ヤバい奴だと思われそうですよね。
でも実は、自由にコントロールできる明晰夢を見ることは可能であることが様々な研究から明らかにされているんです。
さらに、夢の中で思い通りのことができるだけでなく、明晰夢には記憶力を 高めたり、頭をよくする効果もあります。
今回は、そんな明晰夢を見るやり方、明晰夢で頭を良くする方法について徹底解説します。
目次
明晰夢に入る科学的方法「MILD法」
明晰夢のやり方としては、いくつかありますがその中でも科学的に最も効果があるといわれているものがMILD法(記憶誘導型明晰夢)といわれているものです。
これは初心者でも効果がある方法で、4つのやり方があります。
・夢を想起する夢日記
夢を思い出すという能力は明晰夢を見るためには重要です。
なぜなら、夢を思い出す能力が高い人ほど明晰夢を見やすいことがわかっているからです。
しかし、夢というのは目が覚めると驚くほどのスピードで忘れていきます。
枕元にスマホか紙とペンを用意しておいて、起きた瞬間に夢を記録するぐらいのスピード感でやらないと失敗する可能性が高いです。
最初は難しいですが、やっていくうちに徐々に思い出しやすくなっていきます。
また、夢を思い出すという作業は創造性を高めることもわかっています。
コロンビア大学の研究では、被験者全員に創造性をチェックするテストを実施し、その後、被験者に
- 毎朝「夢」を思い出すように指示したグループと、
- 毎朝「昨日の出来事」を思い出すように指示したグループ
をつくり、約1か月間実験を続けました。
1か月後、再び創造性を図るテストを実施したところ、夢を思い出していたたグループは、テストの結果がなんと20%も上がったという結果になりました。
これは、夢という特殊な状態を思い出すことで普通では考えられない新たなイメージや発想を考えやすくなり、創造性が高まったためだと考えられています。
また、想起(思い出すこと)は、記憶力を高めるうえでも重要です。
記憶力を鍛えるうえでも夢日記はつけておくことをおすすめします。
・夢と現実を判別するリアリティチェック
明晰夢に入るのに必要なのが、
夢を見ているときに、「今自分がいるのは夢の中である」ということに気づくこと。
これがなかなか難しいです。
そこで、夢の中で「ここが夢であること」に気づきやすくなるのがリアリティチェックというやり方です。
この方法は、日頃から決まった動作を行う癖をつけておくというもの。
例えば、「左手の人差し指を右手の手のひらに強く押し込む」という動作を決め、起きているときに自分が現実世界でいることを確かめる意味で何度も行います。
この動作を現実世界で意識して癖にしておくと、夢の中でも同じ動作をできるようになります。
しかし夢でこれをやると、手のひらを指が貫通してしまうため、「この世界が夢である」ということに気づけるという仕組み。
このリアリティティックというやり方は夢に入った(と思った)ときに一番最初にやるべきことでもあります。
なぜなら、
「夢だと思って勝手な行動をしたら現実だった。」
なんてことになったら取り返しがつかないことになるからです。
「夢であることに気づく」というのが明晰夢を見るために最も難しいポイントですが、逆に言えば、明晰夢を見る難しさはこれができるかどうかというだけでもあります。
根気よく頑張りましょう。
・明晰夢を見る意識を持つアファメーション
寝る前に、5~10分程、
「これから明晰夢を見る」「夢の中で現実だと気づく」
と自分に強く言い聞かせるのがこのアファメーションというやり方です。
夢だと気づきやすくするために意識にすりこませるイメージです。
僕も最初、夢を「これって夢なんじゃないか?」と疑うことがなかなかできずに苦労しました。
やはり言い聞かせるとで明晰夢に入りやすくなります。こういう意識を持つことが明晰夢への第一歩として非常に大切です。
・イメージで明晰夢を見やすくするビジュアライズ
寝る直前に、前日に見た夢を思い出し、具体的にイメージしながら夢に入るというやり方。
夢の続きは見やすいので、明晰夢に入りやすくなります。ここでは「自分がイメージしているのは夢なんだ」と認識しながら眠りに入るのがポイントです。
明晰夢に入れない意外な原因
これらのMILD法で見れる人もいますが、案外盲点なのが、明晰夢と栄養素の関係。
明晰夢にはビタミンB6が大きく関わっていることがわかっています。
アデレード大学で100人の男女を対象にした研究では、参加者にビタミンB6のサプリを5日間、寝る前に飲み続けてもらい、睡眠にどのような変化が起きたのかを調べました。
その結果、参加者はもともと夢を思い出せなかったのに、実験後は毎晩の夢を鮮明に思い出せるようになってしまった。
さらに、夢があまりに鮮明でリアルなため、
毎日寝るのが待ち遠しくなったという参加者までいたという結果がでていて、ビタミンB6は明晰夢にかなり効果的です。
ビタミンB6は脳の神経物質をつくるのにも欠かせず記憶力をよくするうえでもかなり重要です。
ビタミンB6が豊富に含まれている食べ物は、バナナやホウレン草、卵、ジャガイモ、魚など。
僕が明晰夢をよく見れるのもこの辺の食べ物を意識して食べているからというのも大きいかもしれないです。嫌いな人はサプリからとってみてください。
明晰夢を見るための食物繊維
明晰夢を見るためには、夢を認識する必要があります。
しかし、睡眠の質が悪いとノンレム睡眠が増え、レム睡眠が減ってしまい夢を認識しづらくなってしまいます。
そこで、睡眠の質を上げると言われているのが、体内の短鎖脂肪酸という物質です。
短鎖脂肪酸は睡眠の質を上げる効果があり、酪酸などのことを指します。こういった物質を増やすのに重要なのが食物繊維です。
腸内細菌が食物繊維をエサにし、酪酸などの短鎖脂肪酸を生成。
その結果、睡眠の質が上がり、ノンレム睡眠が増え、明晰夢を見やすくなる、という仕組みです。
実際に睡眠の質が上がったと言われているのは、ジャガイモやオリゴ糖など。
なかなか夢が見れない、という人はぜひ試してみてください。
簡単!スヌーズ機能で明晰夢を見るやり方
MILD法を実践するのは手順も多くてちょっと面倒くさい、
という人もいるかと思います。
僕はここまでやらずにも明晰夢を見れたのですが、なかなか上手くいかないときついと思います。
そんな人のために、もっと手軽に実践できるのが、スヌーズ機能を使うやり方。
これも僕の思いつきではなく、正当なやり方です。
ある研究では、84名の人を集めて睡眠について調べたところ、起きるときにスヌーズ機能を使っている人の方が、スヌーズ機能を使わない人よりも明晰夢を見る回数が圧倒的に多かったのです。
さらに、明晰夢を見る人は夢を思い出せる能力も高かったということで、夢日記をつけて思い出す訓練をしておくこともやっぱり重要です。
人の睡眠は、眠りが浅いレム睡眠と眠りが深いノンレム睡眠が約90分ごとに交互に切り替わっています。夢を思い出しやすいのは、レム睡眠の浅い眠りのときの状態です。
学校や職場、電車でうとうとしていたときって夢を覚えてること、多いですよね。
そこで、レム睡眠を利用して明晰夢を見るというがこのスヌーズ機能を使った方法。
スヌーズ機能を使ってうとうとしているレム睡眠状態を強制的につくり、夢を思い出して明晰夢を見る!というやり方です。
どのようにスヌーズ機能を使うかというと、
・いつも目を覚ます時間の1時間前に、スヌーズ機能をセットします。
・そして、目覚ましがなったら、それまで見ていた夢をなるべく詳しく思い出そうとする。
・その夢をイメージしたまま眠りに入り、「これは夢である」ことに気づこうとする。
・スヌーズ機能で目覚ましが鳴るたびに夢を具体的に思い出す。ということを繰り返します。
僕もこの方法を試したことがありますが、成功しやすいので、全く明晰夢が見れない!
という方にはおすすめの方法です。
明晰夢のコツをつかめば頭も良くなる
明晰夢はただ夢をコントロールできるというだけでなく、頭もよくなることがわかっています。
リンカーン大学の研究では、明晰夢を見る人と見ない人を対象にテストを受けてもらい比較したところ、明晰夢をよく見る人の方が、正答率が25%も高かったという結果になりました。
一体、なぜ明晰夢で知能が向上するのか。
夢というのは通常、ありえないような内容でも、現実だと思ってしまうものです。
しかしそこから明晰夢を見る状態になるには、
「これは夢である」という、自分を違った視点で、自身を客観的に見る必要があります。
この「違った角度から物事を見る力」が高まるため、テストの正答率も高くなったと考えられています。
また、明晰夢をよく見る人は、脳の前帯状皮質(頭の回転や記憶に関係する脳の部位)が大きく、自分の考えや行動を客観的に見る能力も高かったことがわかりました。
この自分の思考を監視する能力をメタ認知といいますが、この力が高いほど、自分をコントロールする力も高く、生産性も高い人間になります。
人生をより要領よく生きていくうえでも、絶対に合った方がよい能力です。
夢の中で勉強、スキル習得
明晰夢を見てコントロールすることができれば、
夢の中で勉強をしたり、スキルを習得したりすることが可能になる。
嘘みたいな話だけど、実際の研究から証明されているんですね。
その研究が、
64人の被験者にタイピングの練習をしてもらうというもの。
タイピングの練習の仕方で、被験者を以下の条件で4つにグループ分けました。
・夢のなかでタイピングの練習をする
・実際の世界で練習する
・イメージで年収する
・練習しない
その後、タイピングのテストを行ったところ、
夢の中でタイピングの練習をしたグループが最も成績が上がったという結果になったのです!
夢の中で練習しても、実際の世界で練習するのと遜色なくトレーニングできるということで、夢を制すれば人生もかなり有利になってくるんじゃないかと思われます。
僕も徐々に、明晰夢で自在に行動できるようになってきたのですが、まだ何かを練習してみたりしたことはありません。やはり慣れが必要なようなので、繰り返し練習するしかなさそうです。
時間も増えて勉強やスキル習得にも生かせるならぜひとも身につけたいところです。
まとめ
夢を認識する明晰夢を見るやり方と脳の機能について解説してきました。
まとめると、
♦明晰夢を見るためにはMILD法がある。具体的なやり方は、
・夢を思い出す夢日記
・夢の中で夢だと気づくリアリティチェック
・明晰夢を見る意識を持つアファメーション
・最近見た夢を詳しくイメージしながら寝るビジュアライズ
♦ビタミンB6が足りていないと明晰夢は見づらい。
♦食物繊維(ジャガイモなど)で明晰夢が見やすくなる。
♦より手軽で簡単に明晰夢を見るにはスヌーズ機能を使う
♦明晰夢では、多角的な視点で見れるようになり脳機能が向上
♦夢の中でも現実世界と変わらずスキルの習得や勉強ができる
人によって明晰夢をよく見る人と見ない人がいますが、この違いは夢を思い出せる力があるかどうかです。
これは想起力(思い出す力)がある人、つまり記憶力が良い人ほど明晰夢を見やすいということで、記憶力を高めておくことが非常に重要になってきます。
僕の場合、もともと記憶術を勉強していたので、明晰夢は見やすくなっていました。
また、夢の中で勉強できるというのはかなり魅力的に聞こえますが、これは記憶術を習得していることが大前提となります。
なぜなら、夢で勉強をする場合、教材や本を記憶していないと明晰夢に持ち込めず、勉強できないからです。
そもそも、記憶術を習得していれば、わざわざ夢の中でまで勉強しなくても大丈夫ですしね。そういう意味でも、明晰夢というのは記憶術を習得しているかどうかで大きく変わってきます。
とはいっても、明晰夢を見ること自体が脳によいですし、練習してみる価値は十分にあります。
僕は寝ている間ってムダだと思っているのですが、睡眠時間を削ろうとして短時間睡眠が続くと、体調が悪くなってしまうんでうよね。
そんな、ショートスリーパーに憧れているロングスリーパーなので夢の時間を自由に使えるのはかなり魅力的だと思うわけです。
今は少しずつコントロールできるようになってきたのですが、気を抜くと夢からすぐ覚めてしまうので
まだまだ練習していきます。
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